片言以て獄えを折む
片言以て獄えを折む
- 出典:『論語』顔淵第十二12(ウィキソース「論語/顏淵第十二」参照)
- 解釈:ただ一言で正しい裁きを下し、人を納得させる。孔子が子路を評した言葉。
- 論語 … 孔子(前552~前479)とその門弟たちの言行録。四書の一つ。十三経の一つ。二十編。儒家の中心的経典。我が国へは応神天皇の代に伝来したといわれている。ウィキペディア【論語】参照。
子曰、片言可以折獄者、其由也與。子路無宿諾。
子曰く、片言以て獄えを折む可き者は、其れ由なるか。子路は宿諾無し。
- 片言 … 一言で。短い言葉で。古注では、被告と原告の両方の陳述を聴かず、一方だけを聴いて裁判の判決を下すことと解釈している。
- 折獄 … 裁判の判決を下すこと。「折」は、「さだむ」と読む。判決を下すこと。「獄」は、訴訟、裁判。
- 由 … 前542~前480。姓は仲、名は由。字は子路、または季路。魯の卞の人。孔門十哲のひとり。孔子より九歳年下。門人中最年長者。政治的才能があり、また正義感が強く武勇にも優れていた。ウィキペディア【子路】参照。
- 無宿諾 … 「諾を宿むること無し」とも読む。一度承諾したことを翌日まで延ばすことはしない。「諾」は、承諾。「宿」は、留める。ぐずぐずして引き延ばして実行しない。
- 詳しい注釈と現代語訳については「顔淵第十二12」参照。
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