巧言、令色、足恭なるは、左丘明之を恥ず
巧言、令色、足恭なるは、左丘明之を恥ず
- 出典:『論語』公冶長第五24(ウィキソース「論語/公冶長第五」参照)
- 解釈:口先だけの巧みな言葉遣い、うわべだけ愛想をよくした顔つき、度を過ぎた恭しさを、わが先輩の左丘明は恥じたという。「巧言」は、口先が巧みなこと。「令色」は、こびへつらった顔つき。「足恭」は、過度の恭しさ。
- 論語 … 孔子(前552~前479)とその門弟たちの言行録。四書の一つ。十三経の一つ。二十編。儒家の中心的経典。我が国へは応神天皇の代に伝来したといわれている。ウィキペディア【論語】参照。
子曰、巧言令色足恭、左丘明恥之。丘亦恥之。匿怨而友其人、左丘明恥之。丘亦恥之。
子曰く、巧言、令色、足恭なるは、左丘明之を恥ず。丘も亦た之を恥ず。怨みを匿して其の人を友とするは、左丘明之を恥ず。丘も亦た之を恥ず。
- 巧言 … 口先だけの巧みな弁舌。
- 令色 … こびへつらった表情。うわべだけ愛想をよくした顔つき。
- 足恭 … 「足」は「すう」と発音する。度を過ぎた恭しさ。過度の慇懃。「足」は、過ぎるの意。
- 左丘明 … 姓は左丘、名が明。人物については不明。孔子の先輩と思われる。『春秋左氏伝』の著者である左丘明とは別人であろう。
- 匿 … 心の中に深く隠すこと。
- 丘 … 孔子の名。
- 詳しい注釈と現代語訳については「公冶長第五24」参照。
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