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多く聞きて疑わしきを闕き、慎みて其の余りを言えば、則ち尤め寡なし

おおきてうたがわしきをき、つつしみてあまりをえば、すなわとがすくなし
  • 出典:『論語』為政第二18(ウィキソース「論語/爲政第二」参照)
  • 解釈:できるだけ多くの意見を聞き、疑わしいことを避けて、その残りの確かなことだけを慎重に話せば、人から非難されることが少なくなる。子張が仕官して俸禄を得る方法を尋ねたときの、孔子が答えた言葉。
  • 論語 … 孔子(前552~前479)とその門弟たちの言行録。四書の一つ。十三経の一つ。二十編。儒家の中心的経典。我が国へは応神天皇の代に伝来したといわれている。ウィキペディア【論語】参照。
子張學干祿。子曰、多聞闕疑、愼言其餘、則寡尤。多見闕殆、愼行其餘、則寡悔。言寡尤、行寡悔、祿在其中矣。
ちょうろくもとめんことをまなぶ。いわく、おおきてうたがわしきをき、つつしみてあまりをえば、すなわとがすくなし。おおあやうきをき、つつしみてあまりをおこなえば、すなわすくなし。げんとがすくなく、おこないにすくなければ、ろくうちり。
  • 子張 … 前503~?。孔子の弟子。姓は顓孫せんそん、名は師、あざなは子張。陳の人。孔子より四十八歳年少。ウィキペディア【子張】参照。
  • 干禄 … 俸禄を求めること。仕官を望むこと。「干」は、求める。「禄」は、俸禄。俸給。
  • 闕 … 取り除ける。はぶく。「欠」に同じ。
  • 其余 … その残ったこと。
  • 尤 … 人からとがめられること。「咎」に同じ。
  • 寡 … 少ない。
  • 殆 … 危うい。危険なこと。あやふやなこと。
  • 悔 … 後悔すること。
  • 在其中 … 求めなくても自然に得られるようになる。
  • 詳しい注釈と現代語訳については「為政第二18」参照。
あ行 か行 さ行
た行 な行 は行
ま行 や行 ら行・わ
論語の名言名句