君子は食飽くを求むること無く、居安きを求むること無し
君子は食飽くを求むること無く、居安きを求むること無し
- 出典:『論語』学而第一14(ウィキソース「論語/學而第一」参照)
- 解釈:君子は飽食を求めないし、安楽な住居も求めない。孔子が学問修養を志す人の態度を述べたもの。
- 論語 … 孔子(前552~前479)とその門弟たちの言行録。四書の一つ。十三経の一つ。二十編。儒家の中心的経典。我が国へは応神天皇の代に伝来したといわれている。ウィキペディア【論語】参照。
子曰、君子食無求飽、居無求安。敏於事而愼於言、就有道而正焉。可謂好學也已。
子曰く、君子は食飽くを求むること無く、居安きを求むること無し。事に敏にして言に慎み、有道に就いて正す。学を好むと謂う可きのみ。
- 君子 … ここでは学問や修養に志している人。
- 食 … 食事。
- 飽 … 腹いっぱい食べること。
- 居 … 住居。
- 安 … 安楽。安らかさ。
- 敏 … すばやく行なう。
- 事 … なすべきこと。仕事。
- 有道 … 人格の優れた人。道理に明るい人。学識の豊かな人。
- 就 … 親しみ近づく。親しく交際する。
- 正 … 自分の誤りを正してもらう。
- 焉 … 句末のときは訓読せず、「~なのだ」「~にちがいない」と訳す。断定を気持ちを示す助詞。「矣」と同じ用法だが、「矣」ほど強くない。
- 也已 … 「のみ」と訓読し、断定をあらわす助辞。
- 詳しい注釈と現代語訳については「学而第一14」参照。
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