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其の両端を叩きて竭す

りょうたんたたきてつく
  • 出典:『論語』子罕第九7(ウィキソース「論語/子罕第九」参照)
  • 解釈:質問の意味の不明なところは反問して、隅々まではっきりさせ、質問者が納得の行くよう十分に説明し尽くす。
  • 論語 … 孔子(前552~前479)とその門弟たちの言行録。四書の一つ。十三経の一つ。二十編。儒家の中心的経典。我が国へは応神天皇の代に伝来したといわれている。ウィキペディア【論語】参照。
子曰、吾有知乎哉、無知也。有鄙夫、問於我、空空如也。我叩其兩端而竭焉
いわく、われることらんや、ることきなり。鄙夫ひふり、われう、空空如こうこうじょたり。われりょうたんたたきてつくす。
  • 有知乎哉。無知也 … わたしは物知りだろうか。いや物知りではない。反語形。「乎哉」は二字で「や」と読む。反問の気持ちをあらわす。
  • 鄙夫 … 知識のない者。無教養な人。田舎者。
  • 空空如 … 「くうくうじょ」とも読む。馬鹿正直なさま。愚直なさま。「如」は状態をあらわす形容詞につける接尾語。「~ぜん」も同じ。
  • 叩 … たたき尽くす。検討する。質問の意味の不明なところは反問して意味をはっきりさせる。
  • 其 … 鄙夫の質問の内容を指す。
  • 両端 … 質問の隅々まで。
  • 竭 … 十分に説明し尽くす。
  • 焉 … 訓読しない。「~なのだ」「~にちがいない」と訳す。語調を整え、断定の語気を示す助詞。
  • 詳しい注釈と現代語訳については「子罕第九7」参照。
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